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信託トピックス

家族信託の『受託者』が信託契約途中で亡くなってしまったら?

 
≪目次≫




 
1.信託契約時に意外と想定されない事とは

家族信託(民事信託の俗称)における信託契約とは、財産を信託する人=委託者信託財産を管理・運用・処分をする人=受託者信託財産から得られた利益を享受する人=受益者、という三者の構造により成り立っています。



各ご家庭のご事情に合わせ、信託設計の段階で様々な事を考慮していきます。

信託財産はどこまで含めるか、受託者や状況により信託監督人等の選定、受益者死亡時に第二受益者を立てるか等々、設計の自由が利く分、考慮する点も多いのではないでしょうか。

委託者が認知症となってしまった後では本人の意思確認が取れず、信託契約内容を変更・追加する事は出来ませんので、慎重に検討しなければなりません。

しかしご相談者の方のお話を聞いていると、意外と盲点だったりするのが、『委託者が亡くなったらどうする、という前提はあるが、受託者が先に亡くなるケースは考慮されていない』という点です。

仮に家族信託を利用するのが親子だった場合、委託者である親が認知症になったり亡くなったりする前に子が先に亡くなるという事は想定しにくいものです。

とは言え、人はいつか必ず亡くなりますので、不慮の事故や想定外の病気など、不幸にも受託者が先に亡くなってしまう事も十分にあり得るでしょう。

今回のトピックスでは、「家族信託の『受託者』が信託契約途中で亡くなってしまったら?」という観点で見ていきます。



 
2.委託者よりも先に受託者が亡くなった場合

前提として、委託者が亡くなった場合、信託契約上で「委託者が死亡した場合に関する定め」があればそれに従います。

特段の取り決めが無ければ、その地位は委託者の相続人に継承されることとなります。

(詳細は別のトピックス、【家族信託の『委託者』が死亡したら信託契約はどうなる?】をご参照ください。)

しかし今回のように『受託者』が先に死亡した場合、その方の『受託者としての任務』は終了となりますが、信託契約そのものは終了しません



受託者の地位というものは相続の対象外となります。

そのため、受託者の相続人は受託者の地位を承継する事はありませんし、当然、受託者に関する相続税の課税対象に信託財産が含まれることもありません
ただし、受益者に対しその死亡の旨を通知したり、新たな受託者が信託事務を引き継ぐまで、信託財産を保管する義務はあります
(信託法第60条より)

また亡くなってはいなくとも、受託者が認知症等になり、成年後見人が就いたりした時もまた同様です。



 
3.実際に賃貸に出す際の手続き

では、信託契約そのものは、今後どうなるのでしょうか。

まず、信託契約中に後継受託者となる者の指定があった場合、その者が信託契約を引受け信託事務の引継ぎをしていきます

 

一方で、後継受託者の定めが無い場合、もしくは後継受託者として指定された者が信託の引受けを拒んだ場合、原則としては委託者と受益者との合意により新受託者を選任する事が出来ます。
もし委託者が既に亡くなってしまっていた場合は、受益者が単独で受託者を選任できます。
(信託法第62条より)

また必要な場合は、家庭裁判所に申し立てる事で新受託者を選任してもらう事も可能です
注意すべき点として、受託者が不在のまま新受託者が就任しない状態が1年間継続すると、信託契約自体が終了となります
(信託法第163条より)

 

対策として、家族信託では受託者が個人となるケースが多い為、死亡等の事態を想定し次の受託者を予め信託契約に定めておくと良いでしょう

とは言え、受託者を複数人指名しておくことは様々な思惑もありなかなか難しいかもしれません。

そのような場合には、受託者を個人ではなく「法人」とすることも選択肢に入れておく事も検討してみましょう。

 




いかがでしたでしょうか。

当事者間での話し合いはスムーズにいきやすい分、今回ご紹介したように意識の偏りで思わぬ落とし穴が出てくるかもしれません。

当法人は相続専門の実務経験豊富な司法書士が、専門チームを組んでご相談・ご対応しております。

家族信託をお考えの方は是非一度、渋谷区マークシティ、目黒区学芸大学駅の司法書士法人行政書士法人鴨宮パートナーズまで、お気軽にご相談ください。

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