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お知らせ

家族信託をする際の『受託者』のリスクと心構え②

≪目次≫
1.受託者の定義(①にて掲載)
2.受託者に課された義務とは?(①にて掲載)
【家族信託をする際の『受託者』のリスクと心構え①】はこちら)
3.信託報酬の効用






3.信託報酬の効用



前回のトピックス【家族信託をする際の『受託者』のリスクと心構え①】にて、受託者を請け負うにあたっての心構えと起こり得るリスクについて触れてきました。

とはいえ、プレッシャーを感じた受託者候補者が辞退してしまっては、そもそもの信託契約がまとまりません。

また、例えば受託者候補者がお仕事をされている方ですと、仕事の合間を縫って受託者業務をするわけで、ボランティアでの煩雑な業務に対し難色を示す方もいるかもしれません。

そのような受託者候補者の方々のために、受託者へ「信託報酬」を設定する、という方法があります。今回のトピックスでは、その辺りを確認していきましょう。


信託報酬とは、受託者に対して信託財産の中から信託契約で定めた額を毎月、管理業務等に対する対価として支払う報酬の事です。

報酬額に関して信託法上での制限は特段ありませんので、家庭裁判所が定める成年後見の後見報酬を目安に、1~2万円としてもよいですし、それ以上でも以下でも構いません。

信託財産が賃貸物件であれば、管理会社の管理費用を参考に、「賃料報酬の●●%」としても問題はありません。

信託報酬を設定することで、主に2つの効用があります。
①相続人間での争いの防止
②場合により相続税対策になり得る

上記を一つずつ検討してみましょう。



 
①相続人間での争いの防止

認知症対策として家族信託を検討するご家庭の場合、受託者となった方は当然、財産管理を担います。

しかし実際に認知症となった時、介護等の身上監護の負担も同時に負っていることも多いようです

委託者からすれば、自分の大切な財産を信託しても良いと考えられる信頼に足る人物ですので、その方に身の回りの世話をしてもらっていても無理はありません。

そうなってくると受託者の負担はかなり重いものとなりますが、一方でそれ以外の相続人にとっては、介護がどれくらい負担になるのかという事は、当事者にならないと理解できないもののようです

遺産相続の際に、生前に自分の介護をしてくれたからと、遺言で他の相続人より多い遺産を残された相続人に対して、その他の相続人が不満に思い、最終的に訴訟発展してしまったという事例を耳にしたことはありませんか?


そのような争いを避けるために、家族信託の信託報酬を設定する事で、受託者にかかる負担を和らげ、かつその他の相続人には、あくまで信託契約の対価としての報酬を支払うのだと委託者本人の口から説明する事が出来ます

 

 
②場合により相続税対策になり得る

具体的には生前贈与の代用としての効果が期待できます。

生前贈与は財産を無償で譲渡する行為ですので、仮に委託者の財産のほとんどを信託財産としていた場合、受益者の信託財産を減少させることとなり受託者の管理責任問題となるため、信託法上で信託財産を生前贈与する事は出来ないとされています

ですが信託報酬を設定すると、信託契約の報酬という形であくまで合法的に信託財産を減らしていく事ができ、最終的に相続発生時の相続税対策として効果を発揮することにもなるのです。


注意点としては、信託報酬が20万円以上となると税務上『雑所得』とみなされ、受託者個人で確定申告をする必要があります

また、あくまで財産管理等の対価としての報酬ですので、あまりに報酬額が高いと税務署から贈与とみなされ贈与税が課される場合がありますので、報酬額の設定は慎重に定めましょう。

 

 




いかがでしたでしょうか。

家族信託はその設計の自由度が非常に広いぶん、受託者の責務はより細分化され大きなものになる事もあります。

何よりも大事なのは、「この契約内容だと、こういった事が出来て、こういったリスクもある」という事を家族間で共有する事ですが、複雑な内容を理解・説明できるだけの法的知識が必須となります。

また、当事者間では伝えにくい事でも第三者を交えれば意外とすんなり共有できたりしますので、知識のある司法書士のような士業専門家を交えて設計していく事が重要でしょう。


渋谷区、目黒区学芸大学駅の司法書士法人鴨宮パートナーズでは、複雑になりがちな家族信託のご説明、信託設計をご相談者様のご事情に合わせてオーダーメイドで作成致します。

家族信託をご検討の方は、是非一度ご相談ください。
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